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法螺貝 住職の法話

平成二〇年十一月八日発行

『妙心寺開山無相大師六五十年遠諱記念法燈行脚』

来年、平成二十一年は大本山妙心寺開山無相大師六百五十年のご遠諱にあたります。一般的な言い方をすれば、開山様の六百五十年忌のご法事に当たっているのです。

 これを記念して妙心寺派では十一月十三日より約一か月の行程で、鎌倉建長寺より京都妙心寺までの約五百キロの道のりを、妙心寺派僧侶の有志六名が開山様の行履を偲びながら行脚します。行脚というからには「歩く」のであります。

 我々の耳に親しい無相大師というお名前は、勅諡号と呼ばれる朝廷より賜ったお名前で、生前のお名前は関山慧玄禅師と仰います。大師は、信州の高梨家の出身で、叔父の影響で仏門に入ったのだと言われますが、関山禅師の生涯は資料に乏しく、五十歳までの行履は詳らかではありません。六祖伝によれば、五十歳位の時、建長寺開山忌の宿忌に出席した関山禅師(当時は慧眼という僧名でした。)は、大燈国師の修行者への厳しい指導の様子を耳にし、大燈国師に是非とも会ってみたいという衝動から、宿忌の法要にも出ずに大燈国師の居られる京都大徳寺へと出立されたのです。この時の関山禅師の求道心の強固なることを示す逸話として、大燈国師に相見することで頭が一杯で、京都への道中、必ず目前に接したであろう筈の富士山に気付かなかったということが伝えられます。この関山禅師の純一無雑である求道心を顕彰し、現代の僧侶が自らの修行として実践しようというのが、今回の法燈行脚と名付けられた行脚の眼目です。

 実は小衲、この法燈行脚には企画創案より関わっており、今般一か月程寺を離れ、この行脚に参加し修行を積ませて頂くこととなりました。留守中は執事並びに他山の和尚方に法要を厳修して頂きます。檀信徒各位におかれましては何かとご不便をお掛けすることかと存じますが、五十年に一度の妙心寺開山無相大師の遠諱で、住職が行を積ませて頂くということは、東園寺にとっても非常に有難いことであります。帰山後は、この経験を当山の法務に活かし、檀家各位への報恩と致したいと存じます。何卒ご寛恕下さいますよう懇願申し上げます。

東園寺 住職 成也 合掌

☆行脚の情報は「妙心寺公式ホームページ」もしくは「Yahooブログ 布袋の袋」でご覧頂けます。
☆毎週日曜日 朝七時 坐禅会(休憩を入れて五十分程度です。どなたでも参加して頂けます。)
☆十二月八日の法話会はお休みです。

 
東園寺 所蔵書画

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東園寺 中興開山

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