無瞋を将いて一平地と為し
不貪を取りて八福田と作す
七尺杖頭に日月を挑げ
半升鐺内に山川を煮る
前花園現松島
把不住軒主
希膺(花押)
雲居禅師による偈頌(げじゅ)。偈頌はサンスクリット語ガータの音写で宗教的な詩を言います。本作は語録には掲載されていないので新出の偈頌と思われます。
瞋を無くして心の平静を保ち、貪りを捨てて八つの福田に施与する。七尺の杖頭に日月を掲げて、半升の鐺で山川を料理する。
八福田は仏、聖人、和尚、闍梨、僧、父、母、病人の供養すべき対象の八つ。半升鐺内煮山川(はんしょうのとうないにさんせんをにる)」は「一粒栗粟中蔵世界(いちりゅうのぞくちゅうにせかいをぞうす)」に続く語句。「一粒の粟の中に世界を包み込んでしまい、半升(五合)のなべの中で山川を煮てしまう。」の意。
後半二句は物質な大小長短を超えた言葉で概念に束縛されない悟りの世界を表しています。
縦25.5センチ 横39.2センチ

















