曲江居士による魚籃観音です。観音画の上部に書写される般若心経も曲江居士の筆であると思われます。
魚籃観音は三十三観音の一人とされます。唐の時代、魚を籃(かご)に入れて売り歩く美女がおり、多くの者が求婚しましたが。女性は観音経を暗唱するものと結婚すると言い、これを暗唱するものが二十名現れると、次に金剛経を暗唱するものと求め、これに応じて十名が現れると、さらに法華経を暗唱するものを求めたところ、馬氏という人のみがこれを暗唱したので馬氏と結婚します。しかし、残念なことにこの女性はすぐ逝去してしまいました。しだいにこの女性は世に法華経を広める為に現れた観音菩薩であるとの信仰を集め、日本でも中世以降にその信仰が広まったそうです。馬氏の妻であったことから馬郎婦観音とも呼ばれます。
絹本 本紙縦九十六.五㎝横三十四.七㎝

















