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おさなご7月号 令和5年7月更新

自利利他

 8月の目標は「自利利他〜できることは進んでしよう」です。自利利他は言うまでもなく仏教用語で、自利は自らの修行により得た功徳を自らが受け取ること、利他はその功徳を自らの利益に止めず、他の人々の救済に用いることを意味し、この両者を完全に両立させることこそが、自利利他円満と言って仏教の修行の理想とします。
 「どなたか私の為に針に糸を通してくださらんか?」
 その声の主はお釈迦様の高弟アヌルッダ尊者。アヌルッダ尊者はお釈迦様の説法中に居眠りしたことを悔いて、不眠の行を修し、これがもとで失明してしまいました。しかし失明を機に心眼が開け、お悟りを開きましたので天眼第一という尊称で呼ばれます。このときの尊者は眼が見えずとも、身の回りのことは大体自分で出来たそうですが、繕い物をする際、針に糸を通すことだけは自力では如何ともし難く、他の修行者に助けを求めていました。
 「私に功徳を積ませてください。」
 アヌルッダ尊者の請いに応じたのは、他でも無いお釈迦様その人。尊者はお釈迦様の声に気付くと、恐縮し、お釈迦様のような偉大な仏陀は既に功徳を充分に積んでおられるから、私のようなものの世話はせずとも良いでしょうと、この申し出を断ります。
 「功徳はいくら積んでも良いのだ。さあ、私に針と糸を…」
 そう言ってお釈迦様はアヌルッダ尊者の手伝いをしてあげました。お釈迦様にはこのエピソードだけではなく、病気の僧侶を看病してあげた話なども伝えられ、慈愛に満ちたお人柄であったことが分かります。
 自利利他というと、とても難しいことに感じるかもしれませんが、実はこのようなお釈迦様の親切や優しい心遣いや弟子同士の切磋琢磨が教理として昇華されたものだと思います。
 園児の皆さんが幼稚園で体験する友人に親切にしたときの心地良さ、あるいは友人に親切にされた際の幸福感は将来にわたって、人とより良く交流する為の基礎となり得るものです。塩釜中央幼稚園の園児の皆さんにはお釈迦様のお見守りのもと園児同士の関わりの中で自利利他の心を育んでもらいたいものです。

 

園長 千坂成也 合掌

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