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おさなご 2月号 平成24年3月更新

あれから一年

 
 

3月11日、あの恐ろしい東日本大震災から一年を迎えます。もう一年。まだ一年。それぞれに思いは異なるでしょう。この一年の出来事を振り返ると、とても長い一年であったと感じてしまうのは私だけでしょうか?

  地震発生時、私は本堂で仏伝蒔絵制作の打合せをしていました。経験したことの無い激しい揺れに耐震補強はしているものの築80年の鉄筋コンクリート造の本堂に不安を感じ、庫裏へ一時避難。すぐさま幼稚園に向かうと園舎前で、預かり保育の園児達が雪の中で身を寄せ合っています。十五分程、屋外で退避していると通園バスが帰園。園舎の安全確認中、園児は外よりは温かい園バスの中で待機させます。瓦の破損が激しい庫裏に比して、園舎は目に見える被害は無く、それでも大事をとって園児、教諭共に二階まつ組教室で避難。園児が少し落ち着いたところで、幼稚園前の仙石線高架下駐車場に津波が到達して来ました。激しい波が押し寄せたというよりは、ゆっくりと水位が上がったという状態で、車両が防犯のクラクションを鳴らしながら、次々に西塩釜駅方面に流れて行きます。近隣の住民の方々も高台である幼稚園に避難して来ました。その後、園児をお迎えの保護者が次々来園され、塩釜沿岸部の被害も少し把握され、当市の被害が甚大である事を知りました。お迎えに来て頂いたものの、自宅に帰れない園児・保護者の方もいらっしゃいました。

  その後、幼稚園は一週間、避難所として開放。食事を作る為の薪割りや生活用水の確保に奔走し、次々に入って来る訃報に心を痛めながら過ごした震災後数週間は、余震も続いていましたので、生活に不安を感じ、周りの人を生かす事、自ら生きる事のみを考えていたと思います。

 当時のブログを見ると幼稚園では3月22日に自由保育を開始、27日に卒園式、28日には終業式を行っています。慌ただしく活動していた日々の中で、行動の原動力となったのは家族や教職員の支えはもちろんですが、園児の皆さんの姿だったと思います。「塩釜中央幼稚園では、今日から自由登園ではありますが、保育活動を再開しました。私が思っていたより多い19名の園児が元気に登園してくれました。久しぶりに元気な声が境内に響くと、これが東園寺の風景だなぁ!と、しみじみ思います。今日は暖かく、庭にも小鳥がたくさんやって来て、余震はあったものの子供たちの笑顔とも相まって穏やかな一日でありました。」これは自由保育を始めた3月22日のブログです。当たり前の日常というものが如何に大切かを学んだ一年間、これを活かし、犠牲者に復興への精進を誓いたいと思います。

園長 千坂成也 合掌
 
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