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法螺貝 住職の法話

令和八年二月発行

「涅槃会~悔いなき日々を」

二月十五日は涅槃会(ねはんえ)。お釈迦様が亡くなられた日であると日本では信じられています。自らの死をその三ヶ月前に予見したお釈迦様はいつも身の回りの世話をしていた弟子であるアーナンダ尊者にこれを伝えました。アーナンダはお釈迦様の従兄弟で後にお釈迦様の教えを伝える法の継承者になる方ですが、このときは修行が充分では無く、お釈迦様の言葉を聴くと大変うろたえ、お釈迦様に懇願します。「お釈迦様!お釈迦様のような立派な方でしたら、ご自分の望むままにいくらでも長生き出来るに相違ございません。もっと長生きして私達を導いてください。」
 お釈迦様はアーナンダ尊者の言葉に静かに答えました。「アーナンダよ!私は予め説いたではないか。かたちあるものには全て終わりがある。その理(ことわり)から私だって逃れることは出来ない。だから私が生きている間にわからないことはよく聴いておきなさい。そして私が亡くなった後は私の教えを拠り所となさい。さらに自分自身をしっかり鍛え、自分自身を拠り所と出来るようになりなさい。」
  この三ヶ月のち、お釈迦様は眠るように亡くなっておられます。最後のお言葉は「すべてのものは変化し過ぎ去るものだ。みんな油断せずに精進なさい。」でした。
  諸行無常。すべてのものが虚ろで変化し、いつか終わりが来るというのはお釈迦様の教えの根幹です。でもこれは日々泣いて暮らせと言っているのではありません。終わりがあるからこそ、今を大切に生きることが出来るのです。

 
東園寺 所蔵書画

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