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法螺貝 住職の法話

平成十八年五月八日発行

『 妙心寺の開山(お寺を開いた和尚のこと) 』

 関山恵玄禅師(かんざんえげんぜんじ)は信州の高梨家の出身で幼少のころ鎌倉建長寺で出家しました。禅師の若年期についてはまったく不明であり、妙心寺六祖伝が伝える行状も、関山恵玄禅師が五十一歳で大徳寺の大燈(だいとう)国師(こくし)の峻厳たる家風を耳にし、再行脚を志す場面からであります。

 五十一歳と言えば今日でこそ壮年期で新たな挑戦を志すにも、決して遅い年齢ではありませんが、関山禅師が活躍した鎌倉から室町期においては、五十一歳とは人生の黄昏時とも思える年齢であったに違いありません。それでも、六祖伝の記述によれば、大燈国師に相見すべく鎌倉を出立した関山恵玄禅師は、数々の山や川を越え、草露を枕として、夢中で京都大徳寺を目指したというのですから、五十一歳といっても、仏法を求める心そのものは、実に若々しく情熱的であったことが伺えます。関山恵玄禅師は京都に着くなり、恵玄禅師より六歳ばかり年下であった大燈国師に参じ修行を完成させるのですが、その修行については、未だ私が立ち入れる領域ではありませんので、筆を後に譲るとして、ここで私が言いたいのは、初志を貫くことの大切さであります。

 禅には「修行をしよう!」という熱い心こそが悟りそのものであるという考え方があります。私達の社会生活でも、ものごとに真剣に取り組もうとした情熱が持続できれば、それなりに事は上手く運ぶものです。仕事でも趣味の世界でも、「最近どうも調子が出ないなぁ。」などいう方は、先ず初心を省みるべきでありましょう。

 
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