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法螺貝 住職の法話

平成二十八年六月発行

地に足を着けて

 昔、宏智(わんち)禅師という方が修行中のことです。ある僧と禅の話をしていて、宏智は思わず声を上げて笑ってしまいました。その大笑を見て師匠の丹霞子淳(たんかしじゅん)禅師は叱責して言いました。
「君が我を忘れて笑ったその瞬間に多くの大切なことを失ったぞ!わかるか?暫時も在らざれば、死人に同じが如し。(少しでも己というものを失えば死人に等しいぞ!)」
 宏智禅師は中国が唐と呼ばれた時代の禅僧。この逸話が載せられる『禅関策進』という書物は明末のものです。同著の筆者、雲棲禅師はこの話に対して、「禅のことを話している時に笑い声を上げると昔から呵責されたものである。今時は俗人の冗談話に腹を抱えて笑い反省も無い。」と嘆いています。
 笑いは我々の生活や心を豊かにする大切なものですが、これが過ぎればこの楽しさに心奪われ、自分自身を傷つけてしまいます。
 昨今、耳にする様々な不祥事は、まさに楽しみに心奪われ、自らを失することから生じたものでしょう。大切な人生、自らをより良く保ち、しくじりの無いようしたいものですね。

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